ベテランとアマチュア
子供のころの自分は、何もできなくて
たくさんのことに不器用で
とてもシャイだった
自分のことに自信が持てないと
人間は強くあろうと、気張るもので。
目指すは、なんでも完璧にこなす大人だった
ところが、三十路付近になると
もうそこそこ、いろんな人に出会うようになって
自分も、デキることが増えてくると
デキナイ人を見て、批判する心が芽生えたりする
ダメだね、とか。そこはそうじゃない、とか。
だけど、それはあくまで自分が強い気持ちの時で
なんだかしんみり弱気な時は
不慣れでも、一所懸命接客しようとする新人さんの
応対に、心が癒されたりする
かたや、まるで非の打ちどころがなく
パリッと仕事をしているベテランさんの
応対に、ビクッとさせられたりする
サービスの形としては、まったく間違えていないのだけど、
鉄壁のような自信や態度が、決して相手を
気持ちよくさせるばかりではないことを知る
ミスをしてしまっても、「ごめんなさい」が言えたり
すぐに直そうと努めたり、笑顔になれる人の接客の方が、
気持ちいいものなんだとやっと分かるようになる
それも、一生懸命 “ 完璧 ” を目指してきたから
見える景色なのかもしれないけれど。
非の打ちどころがないようなベテランと、素直で笑顔のアマチュアなら、
年を取ったとしても、後者の人間になりたいと思ふ
そんなことを、自戒を込めて書いてみる。