からだを信じて生きてみる

サエグサ流メソッドを知って、からだの声を聴いて、もっと自分らしく! サエグサ龍生(三枝誠)の娘ブログ。

三食は、もう食べなくていい

 

着付けのお師匠と、

あるパーティーに出席した時のこと。

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お弟子さんが、

色々なおかずをお皿に盛ってやってきて、

「ビールがいいですか?ワインがいいですか?」と

飲みものを出して、もてなしていた。

隣にいた私は、それを黙って見ている。

 

ご年配のお師匠がそんなに食べるわけもなく

ちょっと箸をつけると、それとなく

「あなた、食べて。」と下さって、

ビールだって、ワインだって、

体に負担になるのを分かってらっしゃるから、

一口飲んだあとに、

「これも飲んで。」と言われるので、

頂戴する私。

 

 

それを見て、お弟子さん。

「先生、食欲ないんですか?」

「大丈夫ですか?しっかり食べないといけないですよ」

という。

 

お師匠は、

「私、そんなに食べないのよ。三食も食べないのよね。」

と、答えると

「先生、それではいけません。」と、

思いやりの気持ち前面でまくしたてる。

その後に、お師匠が何を言っても聞かず、

「先生には、いつまでもお元気でいて頂きたいんです。」

と、返すお弟子さん達。

 

先輩方に私が何か言える場ではなかったので

「いやいや、元気でいるためにも、食べないんだって。」

と胸の内で答えていた。

 

 

私には、よくわかる話だった。

だって、私も三食なんて食べきれないから。

 

毎日毎日、着物を着るお師匠は、

「自分の着付け具合で、

その日の体調が分かるものなの」

と仰る。

そんなお師匠が、からだと対話してないわけがない。

 

だから、ご自分の適量が分かってらっしゃって、

ご自身でコントロールされている。

 

隣で、手に取るように理解できる私と、

いわゆる常識としての

“ 三食しっかり食べるのが=健康につながる ”

と信じてやまないお弟子さん。

 

そのやりとりを見て、私はむしろ、ショックだった。

「三食を食べなきゃ!」と思っている!!

ということに。

 

たしかに戦後は食べるものが無くて、

三食食べられることは、とても貴重だったはずで。

だから、食べることに執着が必要だった。

けれど、今は、食べ物に限らず、

なんでも溢れかえっている時代。

 

 

だからこそ、これからは、

自分で選んで、

自分をコントロールする時代に入った。

と思う。

 

 

つづく。